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CONCEPT

千万音のコンセプト

“演奏者の感情まで聴こえるような生演奏”の感動を伝えたいー
それが私の音づくり、スピーカーづくりの原点です。

感動的な演奏は力をくれる

かつて、私は仕事でくたくたに疲れた体をひきずってJAZZ BARを訪れたことがありました。そこで聴いた4ピースのJAZZ演奏にとても感動し、疲れも何もかも全てが自分の中でリセットさるのを感じました。

生のライブでは演奏者の表情や指の動き、リズムにのって歌う身体の動きなど、人は五感を総動員して生の演奏を感じようとします。そんな熱く、思いのこもった演奏は聴く人の心がふるえるような感動や新たな力、勇気などを与えてくれます。それこそ音楽の心髄、素晴らしさです。

“生演奏の感動”を自宅で味わうための、スピーカー

自分の体験を通して音楽の力を改めて実感した私は、そんな「演奏者の感情まで聴こえるような生演奏の感動」をライブ会場に行かずに自宅で好きな時に味わうことができたらどれだけ素敵だろう、と思うようになりました。日々の生活の中に心地よい音楽やその感動を味わえるような豊かな時があれば、心身はエネルギーに満ち溢れ、活力ある日々を送れるのではないだろうか、と。そして、毎日好きな時に感動的な音楽を味わうために…“生演奏の感動を伝えるスピーカー”があればいい、という考えにいたりました。

世の中にないスピーカーを自分で作る、決意

それからは休みの度に高級スピーカーといわれるものや話題のスピーカーなど様々なものを試聴して歩きました。しかし残念ながら自分が求めている“生演奏の感動を感じる音”を再現できるスピーカーには出会えませんでした。

そこで私は決意します。「生演奏の感動を伝えることができるスピーカーを作ろう」と。
その思いが千万音の音づくりの原点であり、目標であり、夢なのです。

千万音のこだわり

“生演奏の感動”をスピーカーから伝えるために

試行錯誤を重ねた末、その答えを楽器制作にその可能性を見出しました。
響きの良い木材で作られた楽器は名器と呼ばれるほど素晴らしい音を奏でることに着目し「よく響く楽器用の木材」と「木材の響きを引き出す、楽器作りの制作技法」を取り入れたスピーカーをつくり始めました。
そうして何度も制作するうちに「響き」が全ての鍵を握る、ということに気づきました。木材の響き、響きを引き出す制作技法、配線材やスピーカーユニットなどの他素材の響き。
全ての「響き」がうまく融合した時、目指していた“生演奏の感動”を再現するスピーカーができあったのです。

楽器用の木材

楽器用の木材の中から選び抜かれた響きがいい木材を、乾燥させてさらに響かせる。

楽器用の木材というカテゴリーのものはある程度響きがいい分、他の木材(ex;建材や家具などに使用されるモノ)に比べて高級で価格も高いです。

その高級楽器用木材中からさらに響きがよいものを選ぶための技があります。それは楽器用の木材を一枚ずつ、端から端まで叩いて響きと音を聞き、良く響くものだけを見抜く、という技。これは自分の耳の感覚を信じて木材を選び抜く行為であり、自分のこれまでに身に付けてきた感覚がものをいう世界です。

幼少の頃、薪風呂を沸かすために毎日薪割りをしていた時にいろいろな「木材の音」を聞いていた経験が役に立ち、私にとっては木材の響きと音を聞き分けることは難しいことではありませんでした。なぜなら幼い頃に培われた感覚は大人になっても自分の中に沁み込んでいたからです。

そうして買い付けた響きが良い楽器用木材を信州の気候のもとでさらに乾燥させます。信州の中でも木材の乾燥に適した土地で、年月を経て乾燥させた木材はさらに響きが良くなっていきます。そしてその木材をスピーカーへと加工します。


ペアリング

豆鉋での作業

継ぎ目のない接着

塗装と磨き

楽器制作の技法

楽器制作の技法を使って、木材をもっと響かせる

主にクラッシックギターやヴァイオリンの制作技法を取り入れてスピーカーの筐体を制作しており、様々な技法を応用するスタイルをとっています。ご紹介する技法は楽器制作からヒントを得て、そのまま応用しているものと独自のアレンジを加えたものとがあります。それらの技法の中から一部をご紹介します。

≪見た目の美しさと音色を決める、ペアリング≫

木目模様のつながりと木材の相性を考えながら、木材を選び抜く作業。木材を拳で何度もたたきながら音色と響きを確認しながらスピーカ-になった時の音色を創造し、スピーカーから出したい音色を決めていきます。そうやって今回の制作には「これ」という木材を慎重に選びます。

≪豆鉋で板を削りカーブをつける。それは響きをつくるため。≫

ヴァイオリン制作に使われる小さな豆鉋という道具を使い、スピーカ-内部になる板の面がカーブを描くように少しずつ削り込んでいきます。それは板がカーブしているとスピーカー筐体内部で音の乱反射がおこりさらに響きが良くなっていくからです。また板を薄く削り込むことはさらに板を響かせることにもつながります。こうやって一枚ずつ違う板の響きの特徴をとらえ、響きを作っていきます。

≪まるでくり抜いたような、継ぎ目のない接着≫

スピーカーをご覧になったお客様から「これはくり抜いているのですか?」という質問を受けます。「いいえ、くり抜いていません。4枚の板を接着しています。」とお答えしています。

千万音のスピーカーは木のもつ木目の美しさを大切にしたいと考えています。なぜなら美しさは素晴らしい機能も備えている、と考えるからです。木目の繋がりを考えて選び抜いた木材を、楽器制作の際に使用される接着方法(にかわや楽器専用の特殊な接着剤など)でじっくり、時間をかけて接着していきます。寒さなどで急に接着剤が乾くと歪みや隙間ができることがあり、それは音色や響きに影響します。接着剤をつけた後はある程度の気温を保ちながら、時間をかけて徐々に徐々にスピーカー筐体を締めながら接着をより強固にしていきます。このように接着はとても時間と根気のいる作業です。

≪何十回も繰り返す、塗装と磨き≫

ヴァイオリン制作で使われる塗料を使用。塗るほどに響きが良くなる塗料のため、何度も何度も塗り重ねてます。

ただ単に塗るだけではなく、塗装、乾燥、磨き、という一連の作業を繰り返します。塗料を塗ると今まで収まっていた木材の表面が毛羽立ち、凸凹ができてくるため、乾燥が済んだら次はやすりを使って表面を磨いてならし、ツルツルにします。そしてまた塗料を塗り、乾燥させ、毛羽立った凸凹を磨いてならす...という作業を何十回も繰り返し、良い響きをつくりあげていきます。それはまるで際限のない薄化粧をしているかのようです。

その他の素材へのこだわり

木材とその他の素材、それぞれの最適な組み合あわせができた時、
最高の響きと音色を奏でるスピーカができあがる。

配線材や電子部品、スピーカーユニットなど木材以外の素材も、音の響きが良いものを選び抜いて使用しています。例えばスピーカーユニットは紙や金属など様々な素材でできていますが、色々な素材のスピーカーユニットを使ってスピーカーを試作した結果、素材が違うと音色も違うということがわかりました。つまりそれはスピーカー筐体に使用される素材すべてに当てはまるのではないかと考え、様々な素材を使って試作をしました。結果、配線材を変えると音が変わることなどがわかり、多くの試作の結果をもとにその他の素材も音の響きが良いものを選んでスピーカーに使用するようにしました。

ただ、響きが良い木材と素材を組み合わせてもよい響きが出せるスピーカーにはなりません。木材とその他の素材の最適な組み合わせが重要。木材の響きとその他の素材の響きが重なり合い、融合した時にはじめて最高の響きと音色を奏でるスピーカーができあがるのです。

千万音のスピーカー

Vione

ヴァイオリンの制作に用いられる技法や材料にこだわり、楽器そのものの響きを追求したモデル。

Ittai

インテリア性と音質を両立させた、スピーカーとアンプの一体型モデル。暮らしのすぐそばに。

Cu-be

最小限のサイズに最大限の音を。映画やライブの臨場感をいつでもどこでも持ち歩けます。

2Way

バランスのとれた音色。どんな曲も、心地良く、あなたの胸に響く音をお届けします。

オーダーメイド

世界でただひとつ。あなたのためだけのスピーカーをお作りします。

千万音をもっと知る

Concept

生演奏の感動がそのまま伝わるスピーカーを。全ては世の中にないスピーカーを作りたいという想いから始まりました。

History

こだわりのスピーカーを追い求めて15年。多くの試行錯誤と進化を繰り返す、私たちの音作りの歴史をご紹介します。

Profile

千万音のスピーカーはひとつひとつ職人のハンドメイド。制作からアフターケアまで、私たちが心を込めてお届けします。

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